お正月のごちそうといえばおせち料理ですよね。
家族そろって食べるおせち料理は、
豪華で美味しい日本のお正月の料理です。
地方によっては、伝統的なおせち料理もあります。
なかでも特色があるのは、青森県の『いちご煮』、
福島県の『いかにんじん』といった郷土料理です。
名前を聞いても特色が分かりづらいので、
どんな料理なの?と気になりますよね。
それぞれの料理をご説明していきますね。
いちご煮(青森県)
「いちご煮」という名前を聞くと、フルーツのイチゴを煮た料理をイメージしてしまいますよね。
しかし、いちご煮は、ウニやアワビが入った、
海の幸たっぷりの澄まし汁です。
ウニやアワビといったら高級食材ですよね。
青森県でも特に八戸地方で、ハレの日やお祝いの席で振舞われる郷土料理です。
三陸海岸で採れる新鮮なウニやアワビを使って、
漁師たちによって作られたという由来があります。
ウニとアワビを中心に、ネギやシソといった薬味を加え、
スープは海の幸の風味を生かした、あっさりとした塩味です。
お正月の贅沢なおせち料理にはピッタリの一品ですね。
いかにんじん(福島県)
「いかにんじん」は、福島県の方にはおなじみの、
お正月に食べることが多い郷土料理です。
名前のとおり、イカ(スルメイカ)と人参を使って作られています。
福島県でも特に県北に100年以上前から伝わる料理で、
味付けは各家庭それぞれに異なります。
イカは生のものではなく、スルメを細かくカットし、
千切りした人参と共に醤油ベースのタレに2~3日浸して、
柔らかくなったら完成です。
出来上がりはとろっとした食感で、やみつきになる味ですよ!
おせちの中身の定番は伊達巻・かまぼこ・紅白なます・昆布巻・黒豆!
おせちの中身といえば、定番なのが、
伊達巻・かまぼこ・紅白なます・昆布巻・黒豆です。
おせちの中身の食材を考える際にも、
先にこれらの食材が思い浮かぶことでしょう。
なんとなく、作ったり買ったりしている方も多いと思いますが、
定番の食材にもそれぞれ意味があるんですよ。
おせち定番食材の意味をご説明していきますね。
伊達巻
ぐるぐると巻かれた伊達巻は、
「巻物」が由来になっているとされています。
巻物を読むと知識が増える、など良いことと考えられ、
おせち料理にも使われています。
かまぼこ
板に乗った状態のかまぼこが、日の出に見えることから、
新しい門出と考えられ、縁起が良いとされています。
赤のかまぼこは「魔除け」、白のかまぼこは「清浄」を意味しています。
紅白なます
水引の色を表す赤と白は縁起がいいとされ、
おせちの定番になっています。
「根を張るように」といった意味も込められています。
昆布巻
昆布巻きに使われている昆布は、「よろこぶ」という言葉に似ており、
縁起物と考えられていました。
昆布は昔からおめでたい席にふさわしい食材と考えられていて、
おせちの定番となっています。
黒豆
黒豆は「まめによく働く」という、健康祈願の意味があります。
また、黒は魔除けの色と考えられ、厄除けの意味もあるそうです。
そして、ふっくらした見た目の黒豆は、シワがなく長生きできる、
といった願いも込められています。
黒豆はおせちにピッタリの食材といえるでしょう。
このように、それぞれの食材に意味があり、
願いが込められているんですね。
おせちの重箱は100均で買える?重ねられるのが1段ずつ売ってる!
おせち料理を入れるのに欠かせないのが、『重箱』です。
作り置きしておくためにも、お皿より重箱が助かりますよね。
それに重箱に詰められたおせち料理は、
華やかで美味しそうです。
そんなおせちに欠かせない重箱は、
キッチン用品店やホームセンター、
ほかには100均でも買うことができます。
100均で重箱が買えるの?と驚くかもしれませんが、
売っているんですよ!
しかし、3段まとまったものではありません。
1段づつ販売していて、同じ種類の重箱は、
重ねられるようになっています。
1段100円(税込価格は110円)です。
3段で使用した場合は300円(税込価格は330円)ですね。
たった330円で、3段のおせち料理が詰められちゃうなんて、
なんてお得なんでしょうか。
色は黒か赤で、重箱のフタに花柄が描かれています。
ただし、普通の重箱に比べたら、若干サイズは小さめですね。
おせちの量を増やしたい方は3段ではなく、
4段にしてみてもいいかもしれません。
おせちの由来(子供向け)…栗きんとんは「勝利祈願・お金が豊かに」!
お正月になんとなく食べることが多いおせちですが、
由来を知っている方は少ないかもしれません。
食べる際には子供向けに、由来も一緒に教えてあげると良いでしょう。
子供も大好きな『栗きんとん』には、
「勝利祈願」や「お金が豊かになる」といった、
願いが込められています。
栗きんとんは「栗金団」と書きます。
「金団」は、金の団子や座布団といった意味があるんですよ。
そのため、金団はお金や財宝を連想するので、
お正月に栗きんとんを食べることで、勝負運やお金が豊かになる、
という言い伝えがあります。
子供向けに栗きんとんの由来を伝えるには、
「おせち料理の栗きんとんを食べれば、お金が豊かになって、
勝負にも強くなるんだよ。」と、話せば分かりやすいでしょう。
子供にもしっかりとおせち料理の意味を伝えていきたいものですね。
おせち料理…数の子の由来はニシン卵で「子宝に恵まれますように」!
おせち料理の中でも、高級感漂う一つが『数の子』です。
普段は食べる機会が少ない数の子も、
お正月には特別にいただくことができます。
なぜ数の子はおせち料理に使われるようになったのでしょうか?
どんな由来があるのか気になりますよね。
数の子は魚卵ですが、何の魚の卵なのかといいますと、
『ニシン』の卵です。
黄色い小さなツブツブは卵です。
ものすごい数が集まっていますよね。
そのような理由から数の子には、
子宝や子だくさんといった意味が含まれているんですよ。
「子宝に恵まれますように、子孫が繁栄しますように」、
といった由来があり、古くは室町時代から言い伝えがある、
なんていわれています。
そして数の子の色ですが、黄色や金色が混ざったような色ですよね。
その色も縁起が良く、華やかなお正月にふさわしいと考えられているようです。
黄金色の数の子が、おせち料理にドーンと入っているのは、
迫力がありますよね。
豪華で華やかな気分になります。
また、ニシンは漢字にすると『二親』、と書くことができます。
二人の親からたくさんの子どもが生まれますように、
といった意味も含まれています。
数の子そのものも縁起がいいですが、
親であるニシンにも良い意味が含まれているんですね。
そのため数の子は、家族が集まるお正月にふさわしい食材といえるでしょう。
おせち料理…伊達巻の由来は巻物に似ていて「勉強ができますように」!
伊達巻は卵焼きとはひと味違って、
ふわっとした食感と独特の渦巻きが特徴です。
そんな伊達巻もお正月のおせち料理には、
欠かせない食材の一つですよね。
なんとなく甘みがあって、ふわっと柔らかくて食べやすく、
おかずだけどスイーツっぽい面もあるので、
大人にも子どもにも人気のおせち料理です。
そんな伊達巻の意味については、先ほどちらっとお伝えしましたが、
魅力と共に、更に詳しく由来をお伝えしていきますね。
ぐるぐると巻かれた巻物に似ている伊達巻は、
知識が象徴されています。
まだ本が無い時代には、巻物を読んで勉学に励んだものです。
そういったことから、「賢くなりますように」、
「勉強ができますように」、といった願いが込められています。
昔の人々は教養を身に着けるために巻物を広げ、
熱心に読んで知識を深めたことでしょう。
そんな勉強ができますようにと願いを込めて、
おせち料理には欠かせない食材となり、
今でも多くの人に親しまれています。
まさか、伊達巻に勉強に関する意味があったなんて、驚きですよね。
また、伊達巻は卵と白身魚のすり身などを使って作られています。
卵は子宝の象徴と考えられ、子宝に恵まれる、
といった意味も含まれています。
伊達巻はスーパーなどで買うこともできますが、
自宅でも簡単に作れますので、
由来を思い出しながら作ってみるのもいいですね。
おせちの由来…黒豆はまめ(まじめ・健康)から真剣に働き健康な暮らしを!
ふっくらツヤツヤの黒豆も、おせち料理の定番として、
昔から親しまれてきました。
自分で茹でて作ることもできますし、
スーパーにもそのまま使える黒豆が販売していますよね。
柔らかくて甘い黒豆は、ついつい何粒も食べてしまいます。
おせちに欠かせない黒豆について、先ほども意味を少しお伝えしましたが、より詳しく由来をお伝えしていきますね。
まず、黒豆には「まめに働く」・「まめに暮らす」など、
「まめに~する」といった意味が含まれています。
「まめ」は、「まじめに」・「健康に」という意味です。
健康・元気といった言葉は、長寿を連想させますよね。
コツコツと真剣に働き、豊かで健康的な暮らしが続きますように、
といったような願いが込められています。
そのためおせち料理の黒豆は、家族の無病息災を願いながら、
皆でいただきましょう。
地域によって黒豆の茹で方は多少異なり、
関東では「シワができるまで長生きしましょう」と、
長めにシワになるまで茹でます。
反対に関西では「不老長寿」を願い、
シワがないツヤツヤの状態になるように茹でます。
由来は同じなのに、地域によって茹で方が違うなんて面白いですね。
近年では、ふっくらとしたツヤのある黒豆が、
全国的に好まれています。
いずれにしても、良い意味が込められている食材といえるでしょう。
正月のおせち料理由来は1年の初めに来る年神様を迎えるごちそう!
おせち料理に入る食材の意味や由来をお伝えしてきましたが、
そもそもおせち料理の由来って、皆さん知っていますか?
おせち料理は、一年の初めであるお正月に来る、
年神様にお供えするごちそうが由来となっています。
年神様へお供えする料理ということで、
使われる食材にもそれぞれ意味があるのです。
年神様へお供えしたおせち料理をいただくことで、
その力を身体に取り入れることができる、と考えられていました。
その歴史は古く、なんと弥生時代に中国から伝わり、
日本に広まったといわれています。
江戸時代には、食材に意味が込められるようになり、
明治時代にかけて、おせち料理は重箱に入れられるようになりました。
おせち料理は日本の一つの文化ですね。
お正月にはその由来や歴史、食材一つ一つの意味を考え、
ありがたくいただきたいものですね。
まとめ
おせち料理は地方によって特色が異なります。
青森県の『いちご煮』、福島県の『いかにんじん』は有名ですね。
おせちの定番といえば、
伊達巻・かまぼこ・紅白なます・昆布巻・黒豆です。
おせちを入れる重箱は、100均でも購入できます。
一段ずつ販売されていて、欲しい数だけ買えますよ。
おせち料理には由来がありますが、『栗きんとん』には、
勝利祈願や、お金が豊かになる意味が込められています。
子供にも伝えていきましょう。
ニシンの卵である『数の子』は、
「子宝に恵まれますように」といった意味があります。
ふわっと甘くて人気の『伊達巻』は、
「勉強ができますように」といった願いが込められています。
『黒豆』は、まめで健康に長生きすることを願い、
おせちの定番となっています。
おせち料理は、年神様にお供えするごちそうと考えられてきました。
お正月に家族で食べるおせち料理は、日本の文化です。
由来などを思い出し、ありがたくいただきましょう。